
2025.07.07 ロザリオ学園 ブログ
毎日、子どもたちと過ごす中で、ふと心があたたかくなる瞬間があります。
誰かが泣いていたら、そっと背中に手を添える子。
「いっしょにあそぼ」と声をかけて、仲間の輪に入れてあげる子。
小さな子の靴をはかせてあげる年長児もいます。
そんな姿に、私は「平和」とは、こういうことかもしれないと思わされます。
特別なことではなく、日々の暮らしの中で、誰かを思いやること。
自分とちがう考えにふれたとき、すぐに否定するのではなく、「そうなんだね」と受けとめてみること。それが、未来の社会を平和にしていく土台になるのだと思うのです。
この「平和の心」は、モンテッソーリ教育の根幹ともつながっています。
マリア・モンテッソーリは、教育によって世界の平和は築けると信じていました。
子どもは本来、調和を求め、愛を持って生きる存在である。だからこそ、子どもの中にある善さと可能性を信じ、その芽を守り育てることが大人の役割なのだと。
道後聖母幼稚園では、異年齢の子どもたちが関わる中で、自然と「思いやり」や「譲り合い」を体験しています。活動の選択や、おしごとの流れの中にも、自分のペースを大切にしながら、友だちを尊重する姿勢が育まれています。
今の世界は、ニュースを見ても心がざわつくことが少なくありません。だからこそ、子どもたちに「安心できる場」「やさしさがあふれる場」を届けることが、私たち大人の使命だと感じています。
小さな日々の積み重ねが、やがて大きな平和につながることを信じて、今日も子どもたちと共に、“平和の種まき”を続けていきたいと思います。
道後聖母幼稚園
園長 門屋佳菜
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