
2025.09.01 ロザリオ学園 ブログ
今年6月。私共の師である岡山眞理子先生が天に召された。
先生は長年、モンテッソーリ教育の実践をされると共に、京都モンテッソーリ教師養成コースの講師(元委員長)として全国の先生方の育成にご尽力された。
私共ロザリオ学園の教師も皆、コースでの先生の教え子である。又ロザリオ学園とは深いご縁をもっていただき、数年間学園の学園長を務め、各園の指導にあたっていただいた。その中での学びは本当に大きなものだった。養成コースで会得した知識を実際に子どものために生かせるように導いていただいたり、いつのまにか自分流になってしまう保育の方向性を軌道修正していただいたりと、灯台の灯りのように、いつも進むべき方向を照らし続けてくださった。この学びは私共にとって宝物であり、代えがたい財産であるように思う。
今年2月、先生はご自分のこれまでの保育実践をつづった著書「子どもから学ぶ」を出版された。「伝えたい事は全部この本に込めているから」と、どのページをめくっても子どもへ向ける優しいまなざしが目に浮かぶような愛情にあふれた本だ。
晩年よく「今私が一番したいことは良い先生を育て、良い園を増やし、幸せな子どもを育てることなの」とおっしゃっていたが、これから先も、この本を手にした教師、保護者の方等、子どもと関わる全ての人を、子どもにとって良き大人となるよう育て続けてくださることと思う。
現在子どもを取り巻く環境は、利便性や結果が重視され、価値観も多様化している。
しかし先生はどんな時にも徹底して子どもの側に立ち、子どもの心に寄り添い、子どもの声を聴き続け、子どもから学ぶことを身をもって示してくださった。今こうしながらも先生のお言葉をふと思い出す。「子どものできないことを指摘する人と、できたことを喜ぶ人ではどちらが子どもへの愛情を感じるでしょうね」と。
これからも先生の一つ一つの言葉を、道しるべとして思いおこし、その意味を考え続けながら、こどもの幸せのために歩んでまいりたいと思います。
先生への敬意と感謝をこめて
海の星幼稚園
園長 上田礼子
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