学校法人 ロザリオ学園

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2023.06.07 天使幼稚園 ブログ

ツマグロヒョウモンが旅だったよ🦋

天使幼稚園 ブログ

 

 

今の時期(春から夏にかけて)ぐらいになると、パンジーにやビオラに”ツマグロヒョウモン”という蝶の幼虫が来ます。

 

 

見た目は一見毛虫のようで、危険に思われますが、毛虫ではありません。

とげとげしていますが、毒はなく触ってみてもやわらかく、痛くありません。

 

 

 

子どもたちは、よく知っているので「ツマグロの幼虫が来た!!」と喜び、嬉しさからたくさん拾ってきて、見せてくれます。

しかし、子どもたちにはまだまだ命の重さというのはわかりにくく、ただ拾ってきただけの子どももいれば、たくさん捕まえたいからとたくさん捕ってくる子も多くみられます。

中には、ちゃんとお世話しないとと、餌となるお花も入れている子もいますよ🌼

 

 

虫は子どもたちの遊び道具となってしまいがちなで、命の犠牲はつきものですが、私たちは、虫一つでも命があるということを伝えていきたいと思っております。

 

 

 

ここからはあるクラスでの出来事をお話しますね!

 

5月の運動会の練習をしていたころのお話です。

ツマグロヒョウモンの幼虫を見つけてきた、年長児の男の子たちは

「先生ツマグロヒョウモンを育てたい!!!」と10匹ぐらい虫かごに入れて持ってきました。

担任は(捕ってきすぎやろー!!!)と思いながらまずは「いいよ!」と答え

「でも、こんなにみんなはかわいそうだから、もともとのお家に帰してあげて、大きい幼虫だけの育ててみようか??」と提案しました。

 

子どもたちは幼虫と、お花を摘んでいいかちゃんと園庭の先生に確認して採ってきました。(勝手にお花をちぎってこなかったのえらい👏)

まずは名前を決めよう!と「ハッピーちゃん」に命名✨

子どもたちは、葉っぱを食べる様子を見て「食べよる~」「かわいい~」と観察する姿がありました。

 

 

次の日になると、餌となる花も少し枯れて、幼虫に元気がなくなってきました。

朝来てその姿を見た担任は(あ~死んだな?)と正直内心では思っていましたが、子どもたちの反応を見ることにしました。

子どもたちも内心死んだかもしれないと思っていたと思います。しかし、頻繁に様子を見に行き「さっきよりちょっと動いた!」「ハッピーちゃんまだ生きとる!」と喜ぶ様子があり、見に行ってみると本当に動いている姿が!担任もほっと一安心。

 

「なんで元気なくなってきたんかな?」と子どもたちと話、育てている環境設定を見直しました。

この段階では、虫かごにちぎられた花がポン!と入れられているだけで、枯れてしまうのも早ければ、水分も足りなかったと思います。

 

そこで、捕ってきたお花は花瓶に生け、虫かごの中には、キッチンペーパーを敷いたり、霧吹きで水をやったりしました。

そして、1日の間でたまってしまった幼虫の糞も、子どもたちが「これも掃除せんといかんよね?」と、進んで掃除もやりました。

そうしていると幼虫は、新しい花に乗ってくる姿があり、やっぱり餌がきれいでおいしいのがいいんやね!となりました。

次の日からも、糞の掃除をしたり、新しい餌を採ってきたりする姿がありました。

 

そうして元気を取り戻してきたころ。幼稚園では運動会🚩

 

休み明け幼稚園に来てみると、なんと!さなぎになっているではありませんか!!!

 

 

 

「さなぎになっとる!!」「いつなったん!!」と大騒ぎ!!

ちなみに今までも育てたことはあるので、子どもたちは育て方をしっかりと覚えています。

さなぎが落ちてしまったら蝶にはなれないこと。だからさなぎになった後は絶対に虫かごを触らないこと。

 

年少さんはそんなことまだ知りませんからね、「何入ってるのー??」と触る触る、動かす動かす(笑)

年長児は、そのたびに「あーーーー!!!!」と大騒ぎ

※多少の衝撃ぐらいでは、さなぎは落ちません。自然界を生きるものですからね!

 

「年少さんは知らないんだから仕方ないよね?」

「”さわらないで”って書いといてあげたらよかったかな?」となり、

『つまぐろひょうもんがさなぎになりました さわらないでね』と張り紙を作り貼りました。

 

 

そうして蝶になるのはまだかな?まだかな?と楽しみに待っていた今日

やっと!蝶になったのです🦋

 

朝子どもたちが登園してきたころはまださなぎだったんです!

でもしばらくするとさなぎから蝶の羽が出てきたのです!

子どもたちは「出てきたー!!!!でも、全然動かん。なんで??」とざわざわし始めたので

「羽が無っ直ぐに伸びてパタパタ飛べるようになってからやないと、動かないよ」と担任は声を掛けました。

ここからはまた、いつパタパタし始めるのか頻繁に観察が続きます。

 

 

年長児は英語から帰ってきて見ては「まだや~」

給食を食べに帰ってきては「まだや~」

給食を食べては「まだや~」と様子を見ていました。

 

が、降園指導のお帰りの途中に蝶が動き始め、子どもたちは

「ちょうちょがうごいた!!!!🦋」と

瞬時に気づき、お帰り中も見ていたんだなと担任は感心!

 

今日はボランティアでお兄ちゃん先生がいて盛り上がっていたのですが、途端に話はそっちのけで…。

でもさすが保育士の卵🥚「そうなんだ!よかったね😊」と共感してもらいました。

 

 

 

 

じゃあ、お外に逃がしてあげようか?お別れだね。と

お帰りの後、外に逃がせてあげました。

 

 

今日は天気も良く、大空に羽ばたいていった蝶に

「ばいばーい(^^)/~~~」「元気でね~!」「またね~!」

お別れをしました。

 

 

小さな命ではありますが、元気かな?と様子を見たり

掃除をしたり、餌をあげたり、成長を楽しみにする姿を見ていると

成長していく楽しさや、喜びとともに

小さな虫の命も大切にしたいという気持ちが育っているのかなと感じます。

 

 

まだまだちいさいお友達には難しいとこもありますが、

これが縦割りのいいところだと思っており

大事に育てていた年長児の姿を見て覚えている子がいて

こうやってお世話するんだなとか、大切にしないといけないんだなとか

どんどん繋がっていったらいいなと思っています。

 

 

 

次はテントウムシをと思っているのですが、果たしてうまくいくのか…

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