学校法人 ロザリオ学園

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2016.11.22 ブログ

岡山眞理子学園長のモンテッソーリゼミナール

  岡山眞理子学園長のモンテッソーリゼミナールが10月26日に行われました。
    昨年は『子どもの育ちを助ける』というテーマでモンテッソーリ教育について講話していただきましたが、その反響はとても大きく「もっとモンテッソーリ教育のことを知りたい」「家庭でもモンテッソーリの考え方で子育てをしたいのだが、どのようにすれば良いかを具体的に教えて欲しい」などの要望が多く聞かれましたので、今年度はゼミナールという形式で行われることになりました。
 モンテッソーリ教育は、生活教育・感覚教育・言語教育・数教育・文化教育の5分野あります。今回はその中で一番の基礎である『モンテッソーリの生活教育について』をテーマに、理論と実践を交えながらお話ししていただきました。
 保護者の方々は、岡山先生の子どもへの愛情溢れる言葉と深いまなざしに引き込まれ、熱心に聞き入る姿が見られました。その後、保護者の方々からたくさんの声をいただきましたので、その一部をご紹介させていただきます。

 ・前回も参加させて頂きましたが、いつもはっとさせられています。子どもの為にと思っていることが、いつの間にかスムーズに行動が取れるような声掛けをしてしまっているのですね。日々の暮らしの中で、時間や親の都合で行動してしまいがちですが、子どもの成長を考え、待ってあげる(見守る)気持ちを持たなくては…と反省しました。自分の子育てを見直したり、考えたりする良い機会を与えて下さってありがとうございました。
・子育てとは、子どもの自立を援助することだという先生のお話に感動しました。子どもが言う事を聞かない時によく腹を立ててしまいますが、子どもの自立を援助する子育てをすれば、些細なことで腹を立てることが減り、良い所をたくさん見つけられるような気がしました。これからの子育てに生かせられたらと思います。
・本物の教具を使い子どもが実際にどのように関わっているのか、現場の子ども達の様子がとても良く分かりました。“子どもの言動には、すべて意味がある”分かっているつもりが、こちらの都合でついつい怒ってしまったりといろいろな事を思い出し、涙が出そうになりました。
・岡山先生の語り口がとても優しく柔らかく、独特の子どもへの感性をお持ちで毎回感動させられます。特に行動(動作)分析についてのお話と先生によるデモンストレーション(あけ移しやスプーンですくう動作)には、目から鱗!という印象で、今までの育児の中で取り入れてこなかったことを少し後悔しました。貴重なお話をありがとうございました。
・生活教具の大切さをわかりやすく教えていただきありがとうございました。「できないから上手にできるようになりたい!できないから練習したい!」という子どもの気持ちを温かく見守っていけるようになりたいです。どうしてもせかしてしまいがちなので、気を付けようと思います。
・教具の説明を受け子ども達が普段どのような活動をしているのかわかり、面白かったです。子どもの動き、行動の意味を説明していただいたのでこれからどうやって子どもとかかわっていけばよいかヒントをいただいた気がします。
・家の中には、学習が溢れていることがわかりました。何か習い事を始めさせたほうが良いのかなとも考えたりもしていましたが、家の中で親としてもっとできることがあると思い、まずは子どもの目線に立って好奇心をかきたてるものを観察してみようと思います。
・実際の子どものエピソードを交えてのお話は、情景を思い浮かべることができ、納得したり感心したりと引き込まれていきました。「うまくできない時が一番やりたいとき。本物を使うことが大切。言って聞かせるより、ゆっくりと黙ってやって見せる。子どもにとって良い生活とは自律した生活のこと」など心に響く言葉がたくさんありました。人としてきちんと生活できるよう基礎作りを家庭でもやっていきたいと思います。

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 岡山先生が私たち教師に保育指導をして下さる時いつもこうおっしゃいます。
『毎日の生活の中にこそ大切な育ちがたくさんあります。子どもが自分を育てる力を信じ、一人一人の選びを大切にかかわっていきましょう。』と・・・。
 その為には、子どもの成長・発達にあった環境を整えること、十分に満足するまで出来る自由な時間を保障すること、教師が適切な援助を行うことが必要です。
 その中でも、特に「自分の力でやりたい!」「一人で出来るようになりたい!」という子どもの思いに寄り添い、子どもが出来るようになるまで教師は“待つ”ことを大切にしています。それは、とても忍耐のいることですが、子どもが自ら選んだ活動を何度も繰り返し集中して取り組む姿や、一人で出来た時の何とも言えない満足した表情に出会ったときは、私たちにとってもかけがえのない喜びとなります。
 これからも、“子どもが自立に向けて歩む”そのお手伝いをさせて頂くという謙虚な気持ちで子どもとかかわり、日々成長していく子どもの姿を保護者の方々と共に喜びを分かち合いながら、見守っていきたいと思います。 

道後聖母幼稚園
園長 森 依子

 

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