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言語の活動

以前のブログで、本園の室内にある環境について少しお伝えさせていただいたことがあります。

(参照 http://www.rosario.ac.jp/topics/?p=48025 )

今回はその中の、『言語』の分野について、ご紹介させていただきたいと思います。

言語は、日々、私たち人間が使っているものです。

それは人とのコミュニケーションをとるためであったり、自分の意思を伝えるためであったりと様々な役割を果たしています。

 

園生活のなかでも、

 

 

 

本を読んだり、

 

 

 

 

 

 

 

歌の歌詞カードを読んだり、

 

 

 

 

ロッカーや靴箱の名札、保育室の前にあるクラス名の札など自然と文字を読む、

目にする機会はたくさんあります

 

 

しかし、それらを獲得するのは容易なことではありません。

長い時間をかけて少しずつ少しずつ様々なスキルを獲得していきます。

もちろん、日常生活の中で自然と獲得できるものもあります。

しかし、子どもが興味を持ったそのときに、それを楽しんで学べるような教材を使うことで、

子どもの興味は失われることなく持続します。

本園ではそういった段階的なお手伝いを、モンテッソーリ教具を使ってしており、その一部をご紹介させていただきます。

 

 

 

これが、言語の教具・教材が置かれている棚です。

子どもの今の興味にあった活動ができるよう、

様々な種類のものが用意されています。

 

 

 

その中でも、まず1番初めの段階に出会うのが、

2歳~満3歳児、年少児が大好きなこの「絵カード」という教具です。

 

 

 

絵カードには、「身近なもの」「野菜」「果物」など、

分類された様々な種類のものがあります。

 

 

 

満3歳児の子が、棚から『みぢかなもの』の絵カードを選んで持ってきました

 

 

 

 

 

 

 

 

中に何が入っているか気になって、先生の隣にたどり着く前に開けてしまいました

 

 

”うわぁ、手がある!!”

(この子は「てぶくろ」の絵を見て、「手」だと思ったようです)

 

 

 

 

先生から開け方を教えてもらい、カードを取り出します

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは子どもがそのことばを知っているかどうか、発音が正しくできているか確かめます。

 

『これなに?』→「かさ」

『これなに?』→「かばん」

このときに大事なのは、子どもが言ったことを決して否定してはいけません

『これなに?』→「くちゅした(くつした)」→『よく知ってたね。くつしただね』

私たちがするのは正しい発音を聞かせてあげることです。

 

 

 

”ぼくもはいてるよ!!”と、

自分の靴下を見せてくれました

絵カードの絵の靴下と比べています

『ホントだ、あなたの靴下は黒色だね』

 

 

並べられたカードをとる遊びもします。

 

 

 

 

 

 

 

 

教師が言ったカードを子どもが探してとります。

このときも、教師は子どもにしっかりと発音する口元を見せることが大切です。

 

そして、そのあとは交代して、子どもが先生役になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

子どもが言ったカードを先生がとります(このときも、子どもの発音を確認します)

こうして、正しい発音を訂正することなく子どもに伝えていきます。

 

この子は今日はここまで。

 

 

初めに開け方を教えてもらったのを見ていたので

自分でしまうことができました

 

 

 

 

棚に返しに行った・・・と思ったら、

 

 

 

 

 

 

 

 

隣にあった「野菜」の絵カードを持ってきました

 

 

”次はこれするーー”

自分で選んでこれましたね

 

 

 

 

 

 

この絵カードでは文字にも出会うことができます。

次の段階では文字が書かれているカードを使います。

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは、『これなに?』と先ほどと同じ質問をします。

「かさ」。子どもは知っているので答えます。

ここで、教師が文字を読んであげます。

『か・さ。かさって書いてあるね』

子どもはここで、絵と同じ文字が書かれていることを知ります。

 

今度は一人で読んでいきます。

文字がまだ読めない子どもも、絵がわかれば読めます。

自分でも文字が読める!と嬉しくなります。

 

そして、今度は文字を読んで同じ絵カードの下に並べていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして次の段階としては、文字だけのカードを使います。

 

 

絵だけのカードと、文字が書かれた絵のカードが並んだ下に、

今度は文字だけのカードを並べていきます。

よーく見ながら置いていきます。

 

 

 

時々間違える子もいますが、間違っていることは伝えません。

周りで見ているお姉さんも「違うよ!」とは言いません。

にこにこしながら見守ってくれます。

自分も小さいときにそうしてもらったんでしょうね

 

全部並べられたら確かめます。

 

 

確かめも子ども自身がします。

教師『(絵と文字が書かれているカードを指して)これなに?』→子「かさ」

教師『(文字だけのカードを指して)かさ。合ってるね』

 

 

 

もし間違っていたら・・・

教師『(絵と文字が書かれているカードを指して)これなに?』→子「かばん」

教師『(文字だけのカードを指して)かさ』

子どもはここで間違いに気づきます。

そして、自分で直します。

これが大切です。

 

 

そして最後に、絵だけのカードに文字だけのカードをつけていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

間違っても大丈夫です。

 

 

よーーく読みながら・・・

”ぼ・う・し!ぼうし!!”

読めたらとっても嬉しいようです

 

 

 

 

できたら、絵に文字が書かれたカードと比べて直していきます。

これをしたいだけ、何度も何度も繰り返します。

すると、1文字ずつ目に焼き付いていき、「か」だけ読めたり、「ん」だけ読めたり・・・

こうして「読める」経験から、読む楽しさを知っていくのです。

 

 

 

その他にも・・・

これは、1つの言葉がいくつかの音節(文字)で成り立っていることに気づかせる教具。

1文字1文字確かめながら、同じ文字を置いていきます

 

 

 

 

 

 

 

 

これは「50音のつみき」です

50音の配列がわかり、その文字がどこにあるのか知ることができる教具です

 

 

 

 

 

 

 

 

カタカナもあります

十分に読め、配列がわかるようになると・・・

全部出してバラバラにし、元に戻していくゲームも楽しめます

 

 

これは「かなくら」という教具の初級です

まだ文字が書けない子どもでも、1文字1文字カードを並べて置くことで、書きたい言葉が書けます(並べられます)

そのものの名前を自分が書けた(並べられた)ことはとてもとても嬉しいようです

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、こちらが「かなくらの上級」です

カードの種類も増え、拗音のカードがあります

初級では具体物を使って、そのものの名前を書きました(並べました)が、

上級ではカードに描かれているものを書きます(並べます)

 

「っ」が抜けていますね

これも”違っているよ”とは言いません

子どもが書いたものを読んであげます

『まち』『ばた』

間違いに自分で気づきます

 

 

 

これは、「行動遊び」です

紙に書かれている文字を読んで、書いている行動をします

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”ねる”って書かれていたのかな。

 

 

 

 

 

これは「ものあつめ」。

文字で書かれたものを読んで、部屋の中からそのものを持ってきます

文字と、具体物が一致しますね

中には初めは「や・か・ん・・・・・って何??」と、文字と物が一致しない子どももいます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他にもたくさんたくさんの教具が用意されており、

いろいろな段階、興味にあったものがいつでも手に取れるところにあります。

ただ、「学ぶ」というのではなく、このように読めることを楽しめる教具がたくさんあります。

でもこれらをする中で大切なのは、押し付けないことです。

あくまで、子どもの興味があるときに、また子どもの興味が引き出せそうなときに誘いかけるのです

 

今回は、言語の”読む”活動を中心にご紹介しましたが、

また”書く”活動や数など他の活動もご紹介させていただきたいと思います

投稿日:2017/09/16 カテゴリ: